ビッシャー(Bueschur)のアルトサックスの歴史 や特徴、中古買取価格

ヴィンテージサックスが日本のジャズシーンで注目されています。中でもアメリカ製のアルトサックスとなると、価値がぐんと高まることでも知られています。
ここではビッシャー(Bueschur)のアルトサックスの歴史や楽器の特徴、中古買取相場に関してまとめていきたいと思います。

ビッシャー(Bueschur)の歴史

1894年にアメリカのインディアナ州で生まれたブランドです。
ビッシャーのブランド名は、創始者の名前です。創始者のビッシャーは、同じ楽器メーカーのCONN(コーン)社の工場長だったため楽器制作のノウハウは豊富。特にサックスのトップブランドとして1940年ころまでの時代をけん引してきました。

第二次大戦後の音楽シーンの遷移によってサックス販売の業績は低迷。1963年に同じく楽器メーカーのセルマーに買収され、ビッシャーブランド終焉を迎えます。日本では、セルマー以前のサックスメーカーの存在はあまり知られていませんが、隠れた名器としてビッシャーのアルトサックスもニーズが高まっています。

ビッシャー(Bueschur)の特徴

ビッシャーのアルトサックスは、現在の「コスパ重視・機能向上」のサックスの作りと異なり、ネジやネックのつくりなど細部にわたり丁寧な作りが施されています。特にネックオクターブキイの作りは昨今にはないアッパースタイルです。

また、低音部のテーブルキイの配置が従来とは異なっています。このほか、特許を取得したブッシャー社独自の機能をサックスに取り入れ、吹奏性を高めることに成功しています。

ビッシャーのアルトサックスの音色は、このところのアルトサックスには少ない、優しく丸みのある音とされています。「Sweet&Cute」などと称され、新しい世代のアルトサックスでは表現できない音色と評価する人もおり、ジャズの中でもメロウな曲想などで用いられることがあります。

ビッシャー(Bueschur)の代表的な種類

ビッシャーアルトサックスの代表的な機種として日本で知られているのは、1940年代・ビッシャーブランド最後のモデルとされている400シリーズと言われています。この機種には、「スナップオンパッド」という特許技術を導入しており、トーンホールをふさいで音程を変えるパッド(タンポ)の取り付け方に独創的な技術を取り入れています。

トーンホールの密閉度が格段に上がり、ベルから広がる音の響きがより豊かなものになるというようなメリットが生まれるとされています。

このほか、初期・オールドブッシャーの代表格ともされるTrueToneシリーズや、400シリーズの1世代前のAristcratシリーズと比較しても、キーメカニズムが大きく変わっているという特徴があります。どのシリーズをとっても「今のサックスにはない魅力」がちりばめられているため、どの機種も人気が高いのが現状です。

ビッシャー(Bueschur)の評価・評判

ビッシャーサックスは、日本でも知られる「デュークエリントン楽団」のサックスセクションで採用されていた功績があります。サックスの人気ブランドとして現在でも人気が高い「CONN社」のノウハウを踏襲したサックスですので、演奏者によって変わる繊細な息使いも忠実に音に変換してくれます。力強さの中にも丸みのあるふくよかな音色は、ビッシャーでしか表現できない音と評価されることもあります。

ビッシャーならではの音を表現するために取り入れられた技術は、もちろん今のサックスのキーメカニズムには反映されていません。キイの配列なども時代によって変わっているため、熟練のリペアマンでもなかなか稼働させるまでの修理は難しいとされています。

ビッシャー(Bueschur)の中古買取価格の相場

ビッシャーの中古買取に関して調べてみると、2018年現在ではビッシャーアルトサックスの中古販売が少ない傾向にあります。第二次大戦前の楽器ですので、現存している個体も少ないのが現状といえるでしょう。楽器の保存状態などによりますが、市場では機種問わず10万円台後半で販売されています。

しかし、これからの買取となると、リペアの内容(純正以外の部品を多用しているか否か)によっても価値が変わってくるかもしれません。また、リペア前・当時のままの個体でも修理の度合いが変わるので、買取価格も左右される可能性があります。

ビッシャーは今後買取相場の変動が予想されるメーカーですので、状態を問わず買取業者に見積もり査定を依頼することをおすすめします。

まとめ

ビッシャーのアルトサックスは、キーメカニズムの配置や施された彫刻の美しさが高く評価される楽器です。また、他メーカーにはない特徴的な甘い音色が特徴的です。現存する個体が圧倒的に少ないため、これからは買取相場の大きな変動が予想されます。中古楽器として売却を検討するならチャンスは今かもしれません。どんなに古い個体でもまずは、買取依頼をしてみてはいかがでしょうか。

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