イオのアルトサックスの歴史や特徴、中古買取価格

イオは、台湾製のアルトサックスの中でも、バランスの良さから人気が高いブランドです。
コストパフォーマンスに優れているだけではない、イオの魅力とはどのようなものなのでしょうか。

イオの歴史

1930年に設立された、台湾の総合楽器メーカーであるK.H.Sが製造し、株式会社グローバルが輸入販売しているブランドに「JUPITER(ジュピター)」があります。

ジュピターはフルートやピッコロ、サックスといった木管楽器を扱っており、低価格ながらも品質の高いブランドとして知られています。

イオは、プロの演奏家にも愛用されるよう、そのジュピターの上位機種として開発された、サックスのブランドです。

ブランド名のイオは、木星(JUPITER)の第1衛星である「IO」が由来とされ、プロの演奏家のニーズにも答えられるよう、最新の技術を用いた研究開発を行っていました。

開発には株式会社グローバルが大きく携わっており、国産では成しえない金属素材の配合や、人件費などのコストパフォーマンスを求め、台湾で製造されていましたが、2016年にイオの製造は中止されてしまいました。
現在では販売店が持っている在庫品、または中古品のみが流通しています。

イオの特徴

イオの音色は老舗ブランドであるセルマーに酷似していると言われており、しかしながらセルマーよりも抵抗感が少なく、バランスがとても良いことが特徴です。

演奏者のテクニックが求められるオーバートーンも、バランスの良さから出しやすいことも大きな特徴として挙げられます。
また、サックスにはつば抜きがなく、演奏中に漏れ出るつばに不快感を持つ人が多いですが、楽器内につばを溜める世界初の「セライバ・フリーシステム」が用いられているのも、イオのアルトサックスだけです。

このシステムは、つばを気にすることなく演奏に集中できたり、メンテナンスがしやすくなったりと利点が多く、良い音色の追求のみならず、快適でストレスが少ない楽器を追い求めるイオの姿勢を見てとれるでしょう。

イオの代表的な種類

イオのアルトサックスは、管体の素材と仕上げ方法によってシリーズ分けされており、それによって末尾の型番が異なっています。

高いクオリティでコストパフォーマンスに優れたスタンダードモデル「AS1065GL」

型番の「GL」はゴールドラッカー仕上げを示し、管体にはイエローブラスが用いられているため、明るく張りのある音色と言われています。
ソプラノ、テナー、バリトンもGLシリーズとしてラインナップされており、イオのサックスにおいてスタンダードなモデルとなっています。
低価格ながらもバランスが取れた音色と、抵抗の少ない吹奏感で、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。

世界初のセライバ・フリーシステムが用いられている「AS1065SF-GL」

型番の「SF-GL」は、セライバ・フリーシステムとゴールドラッカー仕上げを示しています。
世界初の技術であり、イオのアルトサックスにしかないセライバ・フリーシステムが用いられていることから人気が高く、もともと数量限定生産だったこともあり、流通している本数も他機種に比べて少ないです。

つばを楽器内に溜める導線を得るためにキィのレイアウトが変更されていますが、通常のレイアウトよりも演奏しやすいと感じる演奏者も多く、一部では幻の名器と呼ばれているようです。

イオの評価・評判

イオのアルトサックスは、セルマーに酷似した音色とバランスの良さから、台湾製の中でも高い評価を得ています。
製造が中止された際も惜しむ声が多く、世界的な人気の高さがうかがえます。

下位機種であっても高額であるセルマーを手にすることができない人や、セルマーに近しい音色ながらもバランスが優れていることで手にする人も多く、コストパフォーマンスだけではない魅力も大きいようです。

イオの中古買取価格の相場

イオのアルトサックスは、一般的なゴールドラッカー仕上げ以外にも、ブラックニッケル仕上げやピンクラッカー仕上げなど、バリエーションが豊富です。
ではスタンダードモデルとされているゴールドラッカー仕上げの中古買取価格は、どのくらいが相場なのでしょうか。

AS1065GL

スタンダードモデルであるAS1065GLの定価は、税別で250,000円 です。
傷や汚れがあまりなく、ほとんど演奏していないくらい綺麗な状態であれば70,000円 、使用感が強くて傷も多いなど、状態がかなり悪いものであれば15,000円 くらいが相場です。

求める人が多くても、製造が中止されたことの影響が大きいのか、店舗によって買取価格の設定が大きく異なっているようですが、日常的なメンテナンスをきちんと行い、大事に使用していたものであれば、54,000円 程度を見込めるでしょう。

製造が中止されていることから、アフターサービスが気にされますが、輸入販売元となる株式会社グローバルは、ジュピターのサックスや他楽器も幅広く扱っているため、あまり心配はないでしょう。

ただ、今後もより良い楽器は他社からも発売されていくため、買取価格は時と共に下がっていくため、長く眠らせず、早めに査定へ出すと良いでしょう。

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